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今から始める骨粗鬆症予防

骨

骨が弱くなる病気

年齢を重ねるに連れて発症リスクが高まる病気の1つに、骨粗鬆症があります。
これは骨の強度が弱くなってしまうという病気なのですが、どの程度弱くなるのか、ということについてはあまり理解していない人も多いのではないでしょうか?
実はこの骨粗鬆症による骨の強度低下は極めて深刻なものです。

例えば、タンスの角に小指をぶつけたとしたら、小指の指が骨折するおそれがあります。
ちょっとした段差に躓いて膝を付いたら、脚が骨折するおそれがあります。
さらに、くしゃみをしただけで肋骨が骨折する危険性があるほどです。
このような症状になると、当然ながら日常的な生活にも大きな支障を来すことになるでしょう。

そこでここでは、そんな骨粗鬆症という恐ろしい病気について詳しく紹介し、その上でどのように予防をするべきなのかを紹介します。
まず、実はこの病気は男性と女性とで大きなリスクの違いがある、ということについての解説です。
>>骨粗鬆症の男女比
上記サイトのグラフをご覧になって頂ければわかるように、女性の骨粗鬆症リスクは男性の約3倍という極めて大きな違いがあることがわかります。

女性の場合、50代後半頃から発症者が多くなっていき、年齢を負うごとにその危険性が増していきます。
80代後半ともなると男性の骨粗鬆症率も高まり2倍程度の比率に収まりますが、そもそも男性の平均寿命を考えると80代後半まで生きる人は比較的少ないといえるでしょう。
では、何故このように大きな男女のリスク差が発生してしまうのでしょうか?
それを知るためには、この病気が何を原因としているのかを知る必要があります。

骨粗鬆症の大きな要因の1つであるのが「ホルモンバランスの崩壊」です。
男性ホルモン、女性ホルモンは性別によって適切なバランスが違うものの、ともかかく体内でバランスを取って体の状態を保っています。
その機能のなかの人に骨を作る機能があるため、ホルモンバランスが崩れるとその分危険性があがります。

そして、男性と女性とでは50代後半頃から大きくホルモンバランスの崩壊度が変わる事情があります。
それは、女性はこれぐらいの年齢になると「閉経」を迎え、更年期によってホルモンバランスの崩壊を迎えてしまうためです。
男性には女性ほど激しい更年期がないために、骨粗鬆症のリスクが低く抑えられているわけです。

それでは、どのようにして自分の骨粗鬆症リスクを知ることができるでしょうか?
方法の一つとして、定期的に身長を測るというものがあります。
もし以前よりも身長が小さくなっている場合、背骨に問題が発生している可能性があります。
基準としてはおおよそ2センチ以上の身長減少があった時には骨粗鬆症を疑うのが良いでしょう。

骨粗鬆症の予防

それでは、骨粗鬆症のリスクを抑え、予防をするためにはどのようなことを心がけるべきでしょうか。
この際重要になるのは「食事」と「運動」の習慣を見直すことです。
まずは食事におけるポイントから見てみましょう。

食事の際には、カルシウムとビタミンD、ビタミンKなどを多く摂取することがポイントとなります。
カルシウムはご存知の通り骨の原料となる栄養素であり、これがなければ骨の密度が下がり骨粗鬆症のリスクが高まります。
ビタミンDは骨の代謝を促す効果があり、ビタミンKはカルシウムを合成して骨に変える効果があります、いずれも複合的に摂取することによってより高い効果を期待することが出来るでしょう。

また、このビタミンDについては1つ注意しなければならないことがあるのです。
ビタミンDは日光を浴びることによって合成が行われるという特殊な性質を持っています。
そのため、引きこもりがちでカーテンも開けないような生活をしていると、日光が不足して骨粗鬆症のリスクが高まってしまうことになります。
実際、海外の事例ではありますが過去には若い女性が日差しを気にするあまり全身を覆うような服装で生活をしていたところ、日光不足によって骨粗鬆症寸前まで症状が進んでしまったということがありました。

もう一つ、運動についても見てみましょう。
運動不足もまた骨密度を低下させる原因の1つとなります。
男性が骨粗鬆症に掛かる場合、こちらが原因の場合が多いでしょう。
激しい運動を心がける必要はありません、できるだけ歩くようにしたり、毎日ちょっとしたストレッチを取り入れるだけでもある程度の予防効果を期待できます。

男性の場合、定年を迎えて出勤がなるなると急激に運動不足になり、骨粗鬆症になってしまうケースが多く報告されています。
こういったことがないように、職がなくなっても運動が出来るような趣味を作るのが大事でしょう。